伝染性膿痂疹(とびひ)について・・・その3【 小児科 】|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

〒222-0021神奈川県横浜市港北区篠原北2-4-5 ウエストーレ丸菱ビル1階店舗A
045-717-6850
ヘッダー画像

きくなコラム

COLUMN

伝染性膿痂疹(とびひ)について・・・その3【 小児科 】|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

伝染性膿痂疹(とびひ)について・・・その3【 小児科 】

膿痂疹の治療には、抗生剤の内服・外用があります。

小児の膿痂疹に使用される抗生剤の内服としては、ペニシリン系・セフェム系・ペネム系の3種類が一般的です。ペネム系のファロペネムは、黄色ブドウ球菌・溶連菌の耐性化が少なく、味も美味しいことから小児の膿痂疹に対しては有効な抗生剤のひとつです。

上記の3系統の抗生剤は「時間依存性抗菌薬」のため、1日の内服回数が多いほど効果が高い薬剤であり、1日3回・適切な1回量を飲む必要があります。

1日の内服回数を減らしたり1回の内服量を減らして内服していると抗生剤の効果が少なくなり耐性菌が出現する原因となり、膿痂疹の治療がうまくいかないことがありますので注意が必要です。

膿痂疹に使用される外用剤としては、キノロン系の外用剤を使用する事が多くなっています。

キノロン系抗生剤は「濃度依存性抗菌薬」のため、外用する時には1回量をたっぷりと外用する事が重要です。

昔はゲンタシン軟膏(アミノグリコシド系)も使用されていましたが、現在では耐性化が進んでいることから、膿痂疹に対しては使用されないことが一般的です。

膿痂疹の病変部位がジュクジュクして浸出液が多い場合には、他の部位への細菌の伝播を防ぐために「外用剤をタップリと塗ったガーゼ」をあてて病巣部位を保護すると良いでしょう。

ジュクジュクした部位が多い場合には、園内での細菌の伝播を防ぐために病巣部位が乾燥し瘡蓋になるまでは登園は控えるようにしましょう。

痒みが強い場合には掻爬による悪化を防ぐために、かゆみ止め(抗ヒスタミン剤)の内服を併用すると良いでしょう。