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8月下旬の感染症の動向について・・・【 小児科 】|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

8月下旬の感染症の動向について・・・【 小児科 】

8月に入っても関東地方では30℃以上の真夏日が続いていましたが、8月下旬になりようやく空も少し高くなり夜も過ごしやすくなってきました。

「涼しい秋」「美味しい秋」が待ち遠しい今日この頃です。

 

8月下旬の菊名周辺の感染症の動向をお伝えします。

手足口病ヘルパンギーナの流行もようやく落ち着いてきました。今年の手足口病・ヘルパンギーナは、発熱して1日~2日してから発疹が出現する人も多いようです。手足口病では手掌(手のひら)・足底以外に膝・肘・お尻等にも発疹・水泡が出現している人もいます。

新型コロナ感染症がやや減少傾向で一部の保育園・小学校・中学校で流行している程度です。現在流行している新型コロナ感染症は発熱・咽頭痛などの症状を認める事が多いようです。

RSウイルス感染症は減少傾向で、一部の保育園で流行している程度です。発熱・咳嗽・鼻汁が出現し、2歳未満の乳児が感染すると呼吸症状が悪化し喘息のような喘鳴(ゼーゼー)が出現し、肺炎・中耳炎等を合併しやすいため注意が必要です。小学生では発熱は少なく、喘息症状が悪化したり咳嗽が長引く症例が多いようです。

伝染性紅斑が一部の小学校・保育園で流行しています。両側の頬(ほほ)・上腕(二の腕)・大腿(ふともも)が赤くなるのが特徴です。

水痘(水ぼうそう)が一部の小学校・保育園で流行しています。水痘ワクチンを2回接種している小学生・保育園児も水痘(水ぼうそう)に罹患していますので注意が必要です。ワクチンを接種している場合、典型的な発疹にならず抗原検査をしないと判断できない症例も多いようです。

マイコプラズマ感染症が一部の小学校(学童保育・またはクラブ活動)で小流行しています。発症初期は発熱・頭痛、その後咳嗽が出現し持続するのが特徴です。迅速診断検査キットがあり治療薬もある感染症なので、早期に治療が開始出来れば重症化予防が期待できます。心配な方は早めにかかりつけ医を受診しましょう。

ちなみにテレビでは「現在マイコプラズマ感染症が大流行」と報道はされていますが、「全国平均(≒神奈川県)1医療機関で1週間に約1人の発生報告」であり、(大流行していると報道されている)現時点においても「症例が減少傾向であるコロナ・手足口病・感染性胃腸炎などの疾患の数分の1程度の発生数」です。ただし夏休みが終わると小学校・中学校で感染者との接触頻度が増加するため注意は必要です。