9月下旬の感染症の動向について・・・【 小児科 】
- 2025年9月25日
- 小児科
昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われていますが、今年も彼岸を過ぎて朝晩は少し涼しくなっています。ただ今後も30℃以上の夏日となる可能性があり、今年も体調管理が難しくなりそうです。
「涼しい秋」「美味しい秋」が待ち遠しい今日この頃です。
9月下旬の菊名周辺の感染症の動向をお伝えします。
インフルエンザが菊名周辺の小学校・中学校で流行しています。インフルエンザは発症早期に抗インフルエンザ薬を使用する事で、症状が軽減すること・ウイルスの排出が減少すること、家族への感染が減少することがわかっています。
発熱48時間以内に治療を開始しないと効果が期待できないため発熱翌日にはかかりつけ医を受診しましょう。横浜市の小児科定点報告では報告数が少ないことから、患者が見逃されている可能性が予想されますので、小児科受診時はご注意ください。
RSウイルス感染症が増加傾向で、一部の保育園で流行しています。発熱・咳嗽・鼻汁が出現し、2歳未満の乳児が感染すると呼吸症状が悪化し喘息のような喘鳴(ゼーゼー)が出現し、肺炎・中耳炎等を合併しやすいため注意が必要です。小学生では発熱は少なく、喘息症状が悪化したり咳嗽が長引く症例が多いようです。
手足口病・ヘルパンギーナが一部の保育園で流行しています。今回の手足口病は、発熱後1日から2日して発疹が出現している症例もいます。手足口病では手掌(手のひら)・足底以外に膝・肘・お尻等にも発疹・水泡が出現することがあり注意が必要です。
マイコプラズマ感染症や百日咳が一部の小学校・中学校(学童保育・またはクラブ活動)で小流行しています。迅速診断検査キットがあり治療薬もある感染症なので、早期に治療が出来れば重症化の予防も期待できます。心配な方は早めにかかりつけ医を受診しましょう。