7月上旬の感染症の動向について・・・【 小児科 】
- 2024年7月7日
- 小児科
梅雨明けもまだなのに、関東地方では猛暑日が続いています。エアコンを適切に使用して部屋の温度は25~26℃、湿度を下げるために冷房よりもドライ設定にしましょう。部屋の中でも水分を小まめに摂取して熱中症の予防をしましょう。
7月上旬の菊名周辺の感染症の動向をお伝えします。
新型コロナ感染症がやや増加傾向で一部の保育園・小学校・中学校で流行しています。現在流行している新型コロナ感染症は発熱・咽頭痛などの症状を認める事が多いようです。
RSウイルス感染症が増加し、複数の保育園・小学校で流行しています。発熱・咳嗽・鼻汁が出現し、2歳未満の乳児が感染すると呼吸症状が悪化し喘息のような喘鳴(ゼーゼー)が出現し、肺炎・中耳炎等を合併しやすいため注意が必要です。小学生では発熱は少なく、喘息症状が悪化したり咳嗽が長引く症例が多いようです。
溶連菌感染症が一部の保育園・小学校で流行しています。咽頭痛・発熱・発疹などを認めますが、咳嗽を伴わないのが特徴です。
水痘(水ぼうそう)が複数の小学校・保育園で流行しています。水痘ワクチンを2回接種している小学生・保育園児も水痘(水ぼうそう)に罹患していますので注意が必要です。ワクチンを接種している場合、典型的な発疹にならず抗原検査をしないと判断できない症例も多いようです。
手足口病が保育園を中心に流行しています。今年の手足口病は、発熱して翌日以降に発疹が出現する人が多く、手掌(手のひら)・足底以外に膝・肘・お尻等にも発疹・水泡が出現しているもいます。
最後に、クループ症候群(急性喉頭気管気管支炎)の患者がやや増加傾向です。犬吠様咳嗽を認めた場合にはかかりつけの小児科・耳鼻科へ早めに受診しましょう。