5月下旬の感染症の動向について・・・
- 2025年5月25日
- 小児科
5月は1日の気温差や前日との気温差が1年で一番大きな時期です。気温差が大きくなると、気温の変化に体が上手に順応できず風邪をひきやすくなったり鼻水も出やすくなったりします。
さらに5月下旬にもなると雨の日が増え湿度は高くなり、汗疹や湿疹が出来やすくなる季節でもあります。湿度が高い時期に保湿剤を使用すると、かえって皮膚の症状が悪化することもあるため御注意ください。
5月下旬の菊名周辺の感染症の動向をお伝えします。
水痘(水ぼうそう)が一部の小学校・保育園で流行しています。水痘ワクチンを2回接種している小学生・保育園児も水痘(水ぼうそう)に罹患していますので注意が必要です。ワクチンを接種している場合には典型的な発疹にならないことがあります。虫刺されや汗疹と間違えて湿疹の薬や保湿剤を外用すると皮膚症状が悪化することがありますので御注意下さい。
溶連菌感染症が一部の保育園・小学校で流行しています。咽頭痛・発熱・発疹などを認めますが、咳嗽を伴わないのが特徴的な疾患です。汗疹のような痒みのある発疹で発症することもあります。
インフルエンザ・RSウイルス感染症は比較的落ち着いてきています。
感染性胃腸炎(嘔吐・下痢)が一部の保育園で流行しています。感染を予防するためにも、手洗い・うがいを心がけましょう。
百日咳が菊名周辺の小学校・中学校で流行しています。発熱は認めず咳嗽・咳込みが徐々に強くなるのが特徴です。治療が遅くなると抗菌薬を投与しても症状が改善・消失するまでに期間を要するため早めの治療が必要な疾患です。百日咳感染後は2ヵ月ほどは咳嗽や喘鳴が再発しやすいのも特徴です。
インフルエンザ・RSウイルス・百日咳・水痘・溶連菌感染症は迅速検査が可能であるため、早めにかかりつけの小児科医師に御相談ください。