5月上旬の感染症の動向について・・・
- 2025年5月11日
- 小児科
5月になりスギ花粉・ヒノキ花粉ともに飛散は終了していますのでスギ花粉症の方は一安心です。
4月から5月は1日の気温差や前日との気温差が1年で一番大きな時期となっています。
気温差が大きくなると、気温の変化に体が上手に順応できず風邪をひきやすくなったり鼻水も出やすくなったりします。服装の調節も難しくなり汗疹や湿疹が出来やすくなる季節でもあります。
同じような症状から発症する百日咳やRSウイルス感染症も一部の学校・保育園で流行しています。もし体調がすぐれない場合は症状が悪化する前にかかりつけの小児科へ受診していただくと、早く治って安心です。
5月上旬の菊名周辺の感染症の動向をお伝えします。
インフルエンザは菊名周辺の一部の保育園・幼稚園・小学校でやや流行しています。現在の流行はインフルエンザBとなっていますので御注意ください。
RSウイルス感染症が一部の小学校で流行しています。治療薬はなく対処療法が中心のウイルス疾患です。発熱・咳嗽・鼻汁が出現し、2歳未満の乳児が感染すると呼吸症状が悪化し喘息のような喘鳴(ゼーゼー)が出現し、肺炎・中耳炎等を合併しやすいため注意が必要です。小学生では発熱は少なく、喘息症状が悪化したり咳嗽が長引く症例が多いようです。
感染性胃腸炎(嘔吐・下痢)が落ち着いてきています。感染を予防するためにも、手洗い・うがいを心がけましょう。
百日咳が菊名周辺の小学校・中学校で流行しています。発熱は認めず咳嗽・咳込みが徐々に強くなるのが特徴です。治療が遅くなると抗菌薬を投与しても症状が改善・消失するまでに期間を要するため早めの治療が必要な疾患です。百日咳感染後は2ヵ月ほどは咳嗽や喘鳴が再発しやすいのも特徴です。
インフルエンザ・RSウイルス・百日咳も迅速検査が可能であるため、早めにかかりつけの小児科医師に御相談ください。