食物アレルギーと経皮感作と経口免疫寛容・・・その2|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

〒222-0021神奈川県横浜市港北区篠原北2-4-5 ウエストーレ丸菱ビル1階店舗A
045-717-6850
ヘッダー画像

きくなコラム

COLUMN

食物アレルギーと経皮感作と経口免疫寛容・・・その2|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

食物アレルギーと経皮感作と経口免疫寛容・・・その2

「食物アレルギー」にならないためにはどうしたら良いでしょうか?

まず最初に、前回のコラムで記載した亢進させる要素の「➀遺伝子的な影響+➁免疫学的な影響(経皮感作)」を少なくすることが重要です。
しかしながら➀遺伝的な影響は変化しないため、実際には➁免疫学的な影響(経皮感作)を少なくすることが重要になります。

経皮感作を少なくするためには、原因となる食物を完全に除去し口の周りに付着させなければ、経皮感作が起こらないだろうと考える人もいるかもしれませんが、それは誤りです。。。

実は「寝室のベッドや布団の中には、ダニ・HDと同じくらい鶏卵の成分が検出された」という研究報告があります。このため、離乳食を開始する前の新生児~乳児期の頃から食物の経皮感作が毎日起こっていると考えられています。

ある食品の離乳食の開始時期を遅くした群の方が、乳児早期に食べ始めた群と比較して、その食品に対する食物アレルギーと診断された症例が多かったという研究報告もあります。

このため、離乳食の開始時期を遅らせたり原因食品の完全除去食を行っても経皮感作は持続することになり、食物アレルギーの症状が改善せずに、かえって治癒しにくくなる可能性も指摘されています。

では食品の経皮感作を少なくするためには、どうしたら良いのでしょうか??? その3へ