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食物アレルギーと経皮感作と経口免疫寛容・・・その1|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

食物アレルギーと経皮感作と経口免疫寛容・・・その1

前回のコラムでは、免疫反応が過剰に引き起こされた状態が「アレルギー」と説明しましたが、免疫反応には亢進させるシステムと抑制させるシステム、二つのシステムあります。

食物アレルギーの場合に、免疫反応が亢進する・亢進させる要素として
➀ 遺伝子的な影響( 父・母 祖父母のアレルギー素因 )
➁ 免疫学的な影響( 皮膚・粘膜を通して異物が体内に侵入したことによる「免疫応答(感作)」 )

食物アレルギーの場合に、免疫反応が抑制する・抑制させる要素として
➂ 加齢的な影響 ( 消化機能の向上・皮膚バリアの向上 )
➃ 免疫学的な影響( 経口・腸管を通して異物が体内に侵入したことによる「免疫応答(免疫寛容)」)

➀+➁>>➂+➃の人は食物アレルギーが発症しやすく、➀+➁<<➂+➃の人は食物アレルギーが発症しにくいと考えられています。

皮膚や粘膜を通しての免疫応答(感作)が繰り返されたことにより「食物アレルギー」の症状が出現しやすくなります。その後、反応が強く起こりやすい形態の食物を経口摂取した際に、偶然アレルギー反応が引き起こされ、「食物アレルギー」に気づく事になります。

では、「食物アレルギー」にならないためにはどうしたら良いでしょうか? その2へ