喘息の診断と治療について・・・その4
- 2022年6月16日
- 小児科
小児喘息は思春期には改善する(寛解する)ことが多い疾患ですが、成人になって再発しやすい疾患でもあります。
乳幼児期の喘息症状を安定させて発作の回数を出来るだけ少なくすることが、成人での再発を予防する事につながります。
日本小児アレルギー学会では、2年間以上(成人では3年以上)喘息の症状を認めない場合を「喘息における寛解」、5年以上寛解を維持している場合を「喘息の臨床的治癒」としています。
初めから2年間・5年間を目標に治療するのは、治療期間が長すぎるのでは?と思われる保護者の方も多いと思います。
最初は喘息の症状を3か月程度落ち着かせることを目標にして、喘息の治療を継続されるのが良いと思われます。
過去の発作時の症状・発作の頻度・治療薬に対する反応性を考慮して、喘息の治療(治療薬・継続期間)を行う必要があるのですが、喘息の症状・治療薬の効果はお子さんによって様々です。この事から喘息の治療は、かかりつけの小児科医で継続して診察・治療することが重要となります。 その5へ