解熱剤(熱さまし)とは【 小児科 】
- 2023年2月19日
- 小児科
解熱剤(熱さまし)とは
解熱剤(熱さまし)の正式名称は、解熱鎮痛剤と言います。小児ではアセトアミノフェンという成分から作られる解熱鎮痛剤が一般的な解熱剤として使用されています。商品名として、内服薬の「カロナール」、座薬の「アンヒバ坐剤」などが有名です。
おでこに貼るタイプの熱さまシートという製品が薬局で売られていますが、発熱時に熱を下げる効果は一切ありません。おでこに貼ってヒンヤリする事が好きな方は使用されてもかまいませんが、乳幼児に使用した場合には誤って口に入ってしまい誤嚥から窒息する可能性がありますので御利用は控えたほうが良いと思います。
アセトアミノフェンの特徴
アセトアミノフェンは安全性が高い薬剤であることから、生後4か月以降の乳児や妊娠中・授乳中の母親にも使用できる薬剤です。
小児の場合、インフルエンザや水痘などのウイルス性疾患の罹患時にアセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤の使用することによりウイルス性脳症が発症する可能性がありますので注意が必要です。
解熱剤(ねつさまし)の使い方
かかりつけ医で本人に処方された解熱剤を、処方された指示通りに使用してください。
兄弟や保護者に処方された薬剤を使用した場合には、本人に使用する解熱剤とは成分量や薬剤量が異なっていることがあり、使用によりかえって症状を悪化させたり、思わぬ副作用が出現することがありますのでご注意ください。
・発熱している場合
38.5度以上の発熱を認めていて食事や水分が摂取しづらい。寝苦しいなどの症状を認めた場合には、解熱鎮痛剤を使用してあげた方が良いでしょう。6時間以上の間隔はあけてください。
発熱があっても水分や食事が摂取出来ていたり寝られていれば、解熱鎮痛剤は使用する必要はありません。
発熱した翌日までには小児科の医療機関を受診させましょう。
・頭痛がある場合
頭痛がある場合に解熱鎮痛剤を飲ませてもかまいません。6時間以上の間隔はあけてください。
内服後も頭痛が持続したり、頭痛に嘔吐を伴うようであれば、早めに医療機関を受診させましょう。
解熱鎮痛剤の使用する回数が多いと逆に頭痛が悪化する事がありますのでご注意ください。
・咽頭痛がある場合
咽頭痛があって水分や食事の摂取が難しい場合には解熱鎮痛剤を使用しましょう。その後鎮痛効果が出てくる30分~1時間後に水分(牛乳など)や食事(軟らかく喉越しの良い食品)を摂取すると良いでしょう。6時間以上の間隔はあけてください。
咽頭痛の症状がひどい場合には、小児科の他に耳鼻咽喉科への受診もお薦めします。
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まとめ
・小児の解熱剤は「アセトアミノフェン」を成分とする解熱鎮痛剤を使用することが一般的です。
・アセトアミノフェンは安全性が高い薬であり、赤ちゃんや妊娠・授乳中の母親にも使用されています。