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慢性便秘症の原因・・・|きくな小児科皮ふ科内科クリニック|菊名駅の小児科・皮ふ科・内科

慢性便秘症の原因・・・

慢性便秘症の原因は?

何らかの原因(食事量の減少、トイレトレーニング、旅行・転居などの生活環境の変化、保育園への入園など)により、一時的に便が硬くなったり太くなったりすること自体は、乳児・幼児ではよくあることです。

一時的に排便時の痛みを伴ったり、肛門裂傷(切れ痔)をきたし出血を伴う事もありますが、通常は排便とともに症状が改善します。

ただし、便が硬くなる・太くなる状態を繰り返すようになると、お子さんが排便は苦痛なもの」として記憶してしまい、次第に排便行為を避ける・控えるようになってしまうことがあります。

その結果、便が大腸内に長時間停滞し便からの水分の再吸収が促進ます。これによりさらに腸管内の便は硬く・太くなり便秘が悪化することになります。

日常的に便が腸管内から排泄されない場合には、便が直腸に貯留しがちとなり直腸壁が常に伸展した(伸びきった)状態になります。これにより直腸の筋肉が収縮しようとする反応性(いわゆる便意)が低下し、さらに直腸内に便が貯留しやすくなります。

このような便秘の悪循環が起こった状態を慢性便秘症と言います。

便秘症の長期予後は?

4歳以下で便秘症と診断された患児の40%以上が、その後の便秘症の治療にも関わらず小学生になっても便秘による症状が残ると言われています。

5歳時に便秘症を認める症例の25%が、成人の便秘症に移行するとも考えられています。

便秘症の発症年齢が高い場合、便秘発症から適切な治療開始までの期間が長い場合には便秘症の予後が悪いことが報告されています。

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