足の痛み!? ウオノメ・タコ(鶏眼・胼胝)の原因と対策
- 2025年3月7日
- 皮ふ科
ウオノメとタコは、足の悩みのなかでもよくある症状ですが、放置すると痛みが強くなり歩くのが大変になることがあります。
足の裏に硬い芯ができて、歩くときに痛い・・・、このような経験がある場合、ウオノメやタコかもしれません。
今回はウオノメとタコについて解説します。
ウオノメ・タコとは?
ウオノメとタコは、いずれも皮膚が刺激をうけて角質が厚くかたくなる状態です。
足趾や足底の骨・関節部位などに、くり返し圧迫が加わると、いわば皮膚の生理的な防御反応として体を守ろうとして皮膚が厚くなり硬く変化するため生じると考えられています。
厚くなった角質が、徐々に厚さを増すと皮膚の深いところへ伸びて圧迫するため痛みを生じます。
長時間の立ち仕事、外反母趾や膝足関節の病気、歩行や姿勢、加齢による皮膚や皮下組織の減少などが一因として考慮されます。
ウオノメとタコ、症状は似ていますが、それぞれ特徴があります。
疾患のポイント
ウオノメ(鶏眼):
・肥厚した角質の中心に硬い芯があり、圧迫すると強い痛みがあります。
・足趾や足裏などの、特定のできやすい場所に生じやすいです。
タコ(胼胝):
・広めの面で角質が厚くなります。
・ウオノメのような芯は無いため、痛みは比較的少ないです。
・足底だけでなく、指(ペンだこ)や足の甲・足首(座りだこ)、膝のように摩擦を受けやすい部位に生じることがあります。
原因
主な原因は以下の通りです。
・歩き方
姿勢や歩き方の影響が、歩行時の足への負担につながります。
膝や腰などの関節の病気、麻痺などによる歩行への影響も考えられます。
・靴があわない
サイズが合わない靴やヒールなどの高低差のある靴は、特定の場所に負担がかかりやすいです。
・足の変形
外反母趾や扁平足などの足の変形も特定の部位へ圧迫の原因となります。
・仕事やスポーツ、生活習慣
長時間、特定の姿勢や特定の部位に負担になると原因となります。
対策
原因を取り除くことが大切です。
・歩き方
正しい姿勢と歩き方を意識するようにしましょう。特定の部位に負担がかかりすぎないように気をつけましょう。
・靴の見直し
足に合う靴を選ぶ。サイズが小さすぎても、幅が広すぎても不安定さにつながってしまいます。足の甲や踵のサポートがある適切な大きさの靴を選びましょう。インソールで調整するのも効果的です。
治療
皮膚科では以下のような治療を行います。
・角質除去
明らかに角質が厚い部位は、必要に応じて器具を用いて角質を丁寧に削り、取り除きます。
・外用薬
硬い角質を柔らかくしたり、症状を和らげる外用薬や貼り薬などを処方します。
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