便秘とは
- 2024年6月25日
- 小児科
便秘とは
「 便が滞った、または便が出にくい状態である 」と定義されています。
「便が滞った状態」とは、なんらかの原因によって排便回数や便量が減少した状態です。
「便が出にくい状態」とは、排便する時に努力や苦痛を伴う状態と定義されていて、小児では排便時の肛門の痛みで啼泣したり、力んでも排便ができない状態を意味します。
便秘症の頻度
広島市の報告では、小学生の児童の18.5%(男児:13%、女児:24%)が週2回以下の排便であったと報告されています。
便秘症の発症しやすい時期は?
①乳児期における母乳から人工乳への移行
②離乳食の開始時期
➂幼児期のトイレトレーニング開始時期
➃小学校入学による学校での排便開始時期
上記の時期に便秘症が発症しやすいと報告されています。
便秘症の診断基準は?
慢性機能性便秘症の診断基準(Rome Ⅲ)
4歳未満の小児では、以下の項目の少なくとも2つ以上が1カ月以上あることと定義されています |
1,排便回数が1週間に2回以下 2,トイレでの排便を習得した後、少なくとも週に1回の便失禁(便のおもらし) 3,過度の便の貯留の既往 4,排便時に痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往 5,直腸に大きな便塊の存在(下腹部に便が触れるなど) 6,トイレが詰まるくらい大きな便の既往 |
2才未満の乳児では,「排便が週 2 回以下の場合」には便秘だとみなすことが出来ると考えられています。