食物アレルギーと離乳食・・・その2
- 2022年6月7日
- 小児科
食物アレルギーを心配されている保護者の中には、卵や乳製品などの摂取は遅らせた方が良いと思っている方がおられるかもしれません。
最近の研究では、食物アレルギーの発症しやすいお子さんでも、離乳食開始時期は遅らせない方が良いことがわかっています。
20年ほど前、生まれてくるお子さんの食物アレルギーの発症予防として妊娠中の母親の食事制限を行っていた時期もありましたが、今では妊娠中の母親の食事制限はお子さんの食物アレルギーの発症率には関与しないことがわかっています。
また、特定の食品について離乳食開始時期を遅らせても、その食品についての食物アレルギーの発症は予防できず、かえってその食品に対する食物アレルギーの発症率が増加することがわかっています。
食物アレルギーとして一番多い食品である鶏卵についても、他の食材と同じような時期に離乳食として開始することが望ましいと考えられています。
ただし、食物アレルギーを起こしやすいと思われる症例では、離乳食として鶏卵を与える場合には鶏卵の形態・量に注意が必要です。。。その3へ